2017年12月14日木曜日

人工知能系技術の利用法

「知能」という単語に振り回されて応用を考えると実現性との乖離が大きくなり、完成できないか若しくは、コストが目的に対してかかり過ぎるという事態を往々にして引き起こすと思います。そこで、「知能」ではなく「直感」と考えて適用を考えたほうが良いと昨年からここで書いています。

人工知能系技術の処理内容は基本的に人間の劣化版になります。機械ですので一定の品質で処理量を増やすことは可能でそこが人間と比較した長所となります。

「直感」という単純なものなので、人間の入出力を補う形で利用するのが最も素直な利用法で、大量のデータの近傍探索(というか徘徊)に使うことが良いのではないかと考えていて、最近、会社で実験的なサイトを立ち上げてみました。

画像で旅する(β版) http://trip.deqwas.net

です。12月現在、240万以上のEC商品画像を収録しています。

とりあえずトップページはある程度ランダムに出力していますが、商品画像をクリックすると、特徴の近い順に他の商品が表示されます。近い方(上の方)は密に、遠い方(下の方)は疎にピックアップして並ぶように作ってあります。別の画像をクリックするとその画像起点で表示されます。そうして延々と辿ることができます。

「もっとこういうの」とか「この感じが良いとか」非言語でインタラクティブな画像検索(探索)を主眼に調整しています。

どうでしょうか?

実際使ってみると、一切言語情報を入力すること無く、結構幅広い商品探索ができているでしょう?

こんな感じのシステムを気軽に組むための機能がこれからのデータベースに求められているのかも知れません。

余談ですが、先日紹介したアプリ、PASHALYから画像を提示してそれの特徴量を起点にこの「画像で旅する」が利用できるようにしました。検索結果に「画像で旅する」タブが出てくるので、そこからスタートすることもできます。

これからも自然な形で現状の人工知能技術を利用することについて考えていきましょう。

さらに余談。2018年3月23、24日の「MANABIYA -teratail Developer Days-」( https://manabiya.tech ) にDBセッションとして登壇することになった様なので詳しい話はその中でできるかと思います。