一部の関係者や、勘の鋭い方はお気づきだと思いますが、11月にPerconaを辞して、12月よりInnoDB teamの一員として働くこととなりました。XtraDB等Perconaの製品については少なくとも現職にある限りは、関与することは今後基本的にありません。
XtraDBは私にとっては、InnoDBという優れたアーキテクチャの持つポテンシャルを引き出す手段を素早く積極的に世に問うための重要なチャネルでした。しかし利用者が増えるに連れ、利用者や会社にとっては製品としての位置づけが強くなってしまったようです。この立場の違いが、開発の方針のあらゆる面での意見の相違を生んだと思います。迅速な進歩を失ってしまっては、永続的な存在意義は無いと、例え現在満足していても、将来問題に直面したときに小手先で解決できることなどもう無いのです、先に手を打たなければ。体裁を気にして将来の継続的なメンテナンスコストを犠牲にするような実装は開発リソースが少ないのだからいくら顧客がお金を払うといってもやるべきではなかったと思います。顧客が直接お金を払って前に進む形式では未来の問題は解決できず、満足した時点で終了。つまり、XtraDBのInnoDBへの提案という役割は一定の成果は得たものの、もう終わったのだと判断しました。開発リソース豊富な本家の進歩に追いつくことはもうできないのではないかと思います。
今回幸運にも、本家に参加する機会を得ました。今まで、ソースコードのみを教師に孤独に我流で腕を磨いてきましたが、これからは、自分よりもInnoDBに詳しい方々と、垣根無く議論し前へ進んでいけるのだと思うと、非常に期待と興奮を覚えます。皆さんも期待してもらっていいと思います。
反骨精神の私を今でも突き動かすのは、確か6・7年前(?)、某社有名CEOが「10年経とうがオープンソースのデータベースは商用のものには追いつくことは無い」という公式発言をしたことです(次の雇い主という説もあるが…)。多分タイムリミットはあと3・4年ですが納得のいく結論が得られるように頑張りますので、応援等宜しくお願いいたします。あ、その後もInnoDBの改善は続けますよ勿論。最早ライフワークですから。
転職おめでとうございます!
返信削除更なるご活躍を祈念しております。